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【23/4/3】ルーキー3人の継投で初戦突破!都市対抗への戦いが始まった!

2023年04月03日

 7月に東京ドームで開催され、社会人野球の日本一を決める都市対抗野球大会。1927年から続く歴史のある大会で日本選手権と並び、社会人野球二大大会とも呼ばれます。

 4月2日、YBS播磨は近畿予選への切符をかけた兵庫一次予選の初戦を迎え、関メディベースボール学院に6対4で勝利しました。

 社会人野球で長年の経験を持つ濵川皓監督も「一次予選は一発勝負のトーナメントなので初戦は選手が固くなりやすい。どんな展開になっても不思議ではありません」と気を引き締めていました。

 試合序盤は両軍ともにゼロ行進。その中でも公式戦2戦連続で先発マウンドを託されたルーキー・有正智矢(大阪・池田高~大阪公立大)が低めに力強いストレートを集め、試合展開を落ち着かせました。

先発マウンドを託された有正智矢

 試合が動いたのは5回表、1死二塁のチャンスで7番・益田雄斗(徳島・池田高)のタイムリーが飛び出し、1点を先制します。益田はまだ21歳ながらYBS播磨の前身である全播磨時代から在籍する3年目の最古参。大卒ルーキーよりも若い選手ですが、高い打撃センスを見せ、指名打者で起用されています。

 しかし、ここからが一発勝負の恐ろしいところ。直後の5回裏、先頭の5番・川崎選手に右中間へのホームランを打たれ、即座に追いつかれてしまいます。その後も1死一、二塁のピンチを招きますが、セカンド・樫見俊佑(金沢高~東海大)が難しい打球を処理し、ショート・新宅真弥(広島新庄高~高知工科大)との素早い連係でダブルプレー完成。バックの力も借りてピンチを乗り切りました。

 守備で流れを呼び寄せたYBS播磨は6回表、2死満塁のチャンスを作り、迎えたバッターはルーキーの8番・相馬大河(東海大札幌高~東海大札幌キャンパス)。この好機を逸すると再び流れを失いかねない場面で、走者一掃のタイムリー三塁打を放ち、3点のリードを奪います。

試合の流れを呼び寄せる走者一掃打を放った相馬大河

 相馬は大学時代は東海大札幌キャンパスで3番を打ち、リーグ戦でMVPに輝いたこともある選手ですが、このところ、打撃の調子が上がらず、濵川監督も付きっきりで指導していました。

「高校、大学と北海道でプレーしてきたので、うまく調整できませんでした。北海道だと3月は室内練習場がメインで4月になってようやくグラウンドに出てくる頃。やっと調子も上向いてきたので、広角に打ち分けるバッティングや勝負強さなど自分の持ち味を出して、巻き返していきたいです」(相馬)

 その後も続く2死一、三塁のチャンスで1番・新宅真弥が右中間を破る2点タイムリー三塁打を放ち、6回表に一挙5得点。6対1とリードを広げます。

 しかし、再びながら、これで終わらないのが社会人野球の怖いところ。6回裏に関メディベースボール学院は1死一、三塁の作ると、4番・澤口選手の2点タイムリー二塁打で2点を返します。ここで先発の有正智矢は降板。

「あまり緊張はしませんでしたが、味方に点を取ってもらった直後に2回も失点してしまった。これが社会人野球の一発勝負だと実感しました。現時点での100%の力を出せたと思うのですが、全然足りない。マックスを今の120%、150%に高めていかないと…」(有正)

 そう唇を噛み、気を引き締めた有正だが、高いゲームメイク能力を発揮。濵川監督も「こういう展開になるのは想定内。5回までのプランも考えていた中でよく投げてくれた。本人もいい経験になったのではないでしょうか」と合格点の評価を与えていました。

 後を託されたのはルーキーの右田敦也(福工大城東高~吉備国際大)。6対3と点差が縮まり、続く1死二塁のピンチ、さらに迎える打者は前の打席で本塁打を放った5番・川崎選手でしたが、気迫の投球でショートフライに打ち取ると、続く6番打者も三振に斬って取り、後続を見事に断ちました。

好リリーフを見せた左腕・右田敦也

 右田は166cmと小柄ながら気持ちの強い投球が光るサウスポー。重心を落とし、低めから低めに差し込む投球は小柄な投手だからこそ可能な投法です。7回裏には味方のエラーも絡み、1死満塁のピンチを招きますが、簡単に投手ゴロゲッツーに打ち取り、一発出れば逆転の大ピンチをしのぎました。

「満塁のピンチでしたが、左打者が2人続いていたので、三振・三振でいけると考えていました。大きい本格派の投手ではないので、左を抑えられないと使ってもらえない。まずは結果を出せてよかったです」(右田)

 並のメンタルならば震え上がる場面でも常に強気を崩さない度胸の持ち主。左打者への自信を示す右田ですが、タイミングを外す投球術に長けており、右打者も苦にしていません。この日も実際に右打者からも三振を奪い、2回2/3を被安打1の無失点。頼れる中継ぎエースになってくれる予感がします。

 6対3で迎えた9回裏に抑えで登場したのは、またまたルーキーの入川翔(松山商高~福山大)。力強いストレートとハートの強さ、大学では投手ながら主将を務めたキャプテンシーが売りの右腕です。この日も勢いのあるボールを連発。2連打で1点を失ったのは重ね重ね社会人野球の恐ろしいところですが、アウト3個をすべて三振で奪い、持ち味のパワーピッチングを見せてくれました。

パワフルなオーバーハンド右腕・入川翔

「同期の2人がいい投球をしていたので、負けないように腕を振りました。先輩や同期もいい人ばかりでいつも助けられています。この先もバックを信じて、いいボールを投げられるように頑張ります!」(入川)

 ルーキー3人の好投でまずは初戦を勝ち抜いたYBS播磨。スコアは6対4の接戦でしたが、不安を打ち破る一戦になったのではないでしょうか。

 次戦は4月8日(土)12:30~、高砂市野球場でジェイエフエフシステムズと対戦します。兵庫一次予選は負ければ終わりの一発勝負。社会人まで野球を続ける精鋭、熱き野球人たちの真剣勝負が繰り広げられます。ぜひ球場にお越しいただき、YBS播磨ナインにご声援をいただけると幸いです!